まだまだ早いですが、授業開きに使っていたネタを紹介します。
最初のほうは
「その学年でつける力」について、教科書の一番最初の見開きのページを使って律儀に説明していました。
が、わたしとしてはいまいち反応が悪かったと感じていました(もちろん私の力量がないのもありますが)。
そこで、違う視点からアプローチをかけることにしました。
どうしてそうなるのかをかんがえる
理科の授業となると、どうしても自分から考える力が必要になります。
今一度、その力の大切さに気付いてもらうということで、以下の実験を行っていました。
1,水に氷を入れると…
予想させます。
氷は水に浮きますね。
2,では、氷を油に入れると…
予想させます。
「水と一緒で液体だから(理由付け)浮く」「水ではないのだから(理由付け)沈む。」
など、様々な理由とともに予想を立ててくれます。
実験をすると…
油の底に氷が沈みます。
3,物事を多面的に見るために…
以上の結果から水と油を入れたコップに氷を入れるとどうなるか考えさせます。
ちなみに水と油は混ざらないのでこうなります。(しばらく落ち着かせるときれいに分離します)
上記二点の実験結果から、「水と油の間に浮く」と予想できればいいのですが、そうでない 子もでてきます(コップの底に沈み切る、完全に浮くなど)。
そのため、ヒントを与えます。
「油の場合はこうなったね。水の場合はこうなったね。じゃあ、くみあわせると…」
図とともにヒントを与えてもう一度考えさせます。
すると、「油と水の間に浮く」と大抵の子供が予想を書き直します。
実際にやってみると、その通りの結果になります。
考察の書き方
以上の結果から、「水と油の中に氷を入れるとどうなるのか」という実験についての考察を書かせます。
高学年には、「ますだ」を使って考察を書くように指導していました。
1,まず何をしたのか
この場合は、「水と油の間に氷を入れてみた。」ですね。
2、するとどうなったのか
「すると、水と油の間に氷が浮きました。」
3、だからどういうことが言えるのか
「だから、水と氷の入ったコップに氷を入れると、氷は中間(水と油の境目)に浮く。」と結びます。
これで、考察の書き方も教えたことになります。
最後に
予想のところで(理由付け)と書きましたが、実際の授業の中で私は予想に理由をつけることを無理強いしませんでした。
なぜなら、「こうなる気がするんだけど、理由は何となくなんだよな」という子供の考えがあってもいいと思ったからです。
理由で躓いて予想を書けないくらいなら、予想を持った時点で花丸だと子供たちにも言っていました。
予想すら持たずに観察、実験を行うほうが、子供の身にならないと考えていたからです。
「とにかく自分の考えを書く。文で表現するのが難しいなら、絵で表現してもいいよ。」
口酸っぱく上記の言葉を言い、とにかく自分の考えを持たせたうえで実験、観察を行わせていました。
注意点
かといって、私の指導法が正しかったとは思っていません。
予想を立てるのに理由付けは大切だと思います。
いずれにせよ、児童の実態、学力などに合わせてそこは調整してもいいのかなと思います。
とにかく、頭でっかちにならないよう、「理科って楽しい!」と思える児童が一人でも増えるようにと考えて授業を行っていました。
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